報告書・其の3

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博士 「まずは選出された3人の新生バージンフフリートがリオン公国にやって来る。
さて、目的地に潜入した特殊部隊が最初に行うことは何だと思うかね?」
助手 「情報収集じゃないですか?」
博士 「いやいや、腹が減っては戦が出来ぬという事で食事が最優先ぢゃ。
ところがな、やって来る途中で 財布ごと荷物をなくした ので、
仕方なく飲食店でアルバイトすることになるのぢゃ。実は、これが敵の罠で主人公は
追い詰められるが、たまたまバカンスに来ていた 日本国の海軍中将に
助けられる」
助手 「なんで都合よく財布を落とすのですか?
なんで都合よく敵が出てくるのですか?
なんで都合よく海軍中将がいるんですか?」
博士 「いちいち気にしていては、このゲームを進められないぞ。
というわけで、海軍中将からいただいたお金で3人はお腹を満たすわけぢゃ。
が、たくさん食べ過ぎてお金が足りなくなる!
助手 「なんですか、その展開は…」
博士 「すると大弱りする3人の前に謎の美女が現れて、お金を立て替えてくれるかわりに
皿洗いのアルバイトを命じられる。何はともあれ一段落ついたと思ったら、その夜に
主人公の寝室へ何者かが忍び込んで手榴弾で爆破してしまうのぢゃ。
間一髪のところで謎の男に助けられた主人公は、そのままゲリラ組織の秘密基地に
連れて行かれてしまう」
助手 「いい言い方をすれば急展開ですけど、単に滅茶苦茶なだけですね」
博士 「ここで、ゲリラ組織の人間から驚くべき情報を聞き出す。
急にリオン公国から 処女だけがいなくなった のぢゃよ!
そして先程の侵入者は、実は消息の分からなくなっていた処女の一人なのぢゃ」
助手 「このシナリオライターって処女が好きなんですか?嫌いなんですか?」
博士 「その後、いろいろと調べていくうちにリオン公国に近接する2つの孤島が怪しいことを
突き止めたまではいいのだが、海峡を渡る交通手段が無い。
仕方ないので 泳いで渡ることにした のぢゃ」
助手 「博士、泳いで渡るのはいいんですが着替えとか荷物はどうするんですか?」
博士 「多分背負って渡ったんだろうな」
助手 「こいつら、海をナメてませんか?」
博士 「で、海を渡りきった主人公だったが戦略王の配下によって捕まってしまうのぢゃ。
ここでようやく戦略王が登場して、自らの戦略を語ってくれるのだな」
助手 「へえ、天才戦略家はどんな手段を考えたんですか?」
博士 「休戦条約再締結のためにやって来る各国の艦船は、必ずリオン公国と孤島の間の
海峡を通るので、そこを急襲するのぢゃよ。しかし巨大なハネムーンキラーズの砲台が
リオン公国の警備網に見つかってしまう可能性が高い。
そこで、砲台を孤島の天体望遠鏡に偽装しようと戦略王は考えた」
助手 「へえ、さすがはフリーの戦略家ですね。
中学生レベルの知恵はもってるみたいじゃないですか」
博士 「ところが、今度は砲撃の進路上に存在するもう一つの島が邪魔になるのぢゃよ。
そこで戦略王はハネムーンキラーズの力を使って島ごと吹き飛ばしてしまおうと考えた。
進路がなければ無理矢理作ってしまえ いうわけぢゃな」
助手 「博士、前言撤回させてください!
こいつ、逆ギレしたガキなんじゃないですか?」
博士 「まあまあ、これにはまだ続きがあるぞ。
ハネムーンキラーズの起動にはバージンエネルギーを使用するので、戦略王は処女を
さらってきて、バージンエネルギーを使えるように改造してしまったのぢゃ。
しかし、急造のバージン軍団では起動に十分なエネルギーは得られなかった」
助手 「やっぱり欠陥だらけじゃないですか…。
シナリオライターが 上手い手段を思いつかなかった って
ことですね!」
博士 「そこで戦略王は、さらった処女達を助けて欲しかったら主人公のバージンエネルギーを
ハネムーンキラーズの起動に使えと、取引を持ちかけてくる。
拒めば、娘が死ぬまでバージンエネルギーを搾り取ってしまうというわけぢゃな」
助手 「おおっ、ようやく戦略王も悪役らしくなってきましたね」
博士 「仕方なく主人公は自らのバージンエネルギーの素を戦略王に渡してしまう。
ところが、それで起動させたハネムーンキラーズが突如として爆発してしまうのぢゃ」
助手 「もしかして偽のバージンエネルギーを渡したのですか?」
博士 「いや、ぜーんぜん違うぞ。
バージンエネルギーの破壊力が強力すぎて
ハネムーンキラーズまでが破壊された
のぢゃ」
助手 「なんじゃいな、そのオチは」
博士 「これと同時に、外で待っていた味方が戦車からバージンエネルギーの砲弾を発射して
戦略王を基地ごと殲滅させる。それでもなぜか主人公たちは傷一つ無く生きておって、
これにて一件落着。めでたしめでたし」
助手 「あれ、おかしいですね博士。
なぜ戦車はバージンエネルギーの破壊力に
耐えられたのですか?
博士 「そうしたら主人公たちを助けられんぢゃろうが。心に棚を作りなさい!」
助手 「そういう問題か?」
博士 「けっこう端折ってしまったが、これが『聖少女艦隊バージンフリート』の物語ぢゃ。
さて、感想はどうかね?」
助手 「設定だけだと思っていましたが、本編のシナリオも狂ってたんですね
博士 「ふふふ…実はな、この後にドンデン返しが待っているのぢゃよ」
助手 「へえ、どうなるんですか?」
博士 「教えてやんない」
助手 「ケチ!どうして教えてくれないんですか」
博士 「何でも人に教えてもらおうなんてムシが良すぎる!!
貴様もワシと同じ苦しみを味わえ!!」
助手 「でも、このゲームって売ってるのを見たことないんですけど…。
どれくらい世の中に出回ったんですか?
博士 「しーっ。それだけは禁句ぢゃよ」
助手 「すいません…」

〜おしまい〜


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