報告書・其の1

助手 「博士、博士。大変です〜っ!」
博士 「ん、そんなに慌てて、どうしたのかね?」
助手 「”クソゲー竜王戦”学会から、案内の葉書が届きました」
博士 「ほう、ついに私の研究の成果が日の目を見るときが来たということか…」
助手 「ところで博士、何に関する研究を発表するおつもりですか?」
博士 「ふむ…。色々考えてみたんぢゃが、これに関する論文を発表しようかと思っておる」
(博士は、助手に分厚い紙束を手渡した)
助手 「えーっと…。『聖少女艦隊バージンフリート』ですか。
ねえ、博士。 バージンって何ですか、バージンって?
博士 「君、分かってて聞いとるじゃろ…。
それはそれとして、この作品はな、あのギャルゲーのことならお任せの広井王子氏が
コナミと強力タッグを組んで作ったプレイステーション用ゲームなんじゃよ」
助手 「そういえば、同じ組み合わせで『蜜目手内戸』っていうのがありましたね」
博士 「それに関しては、心に棚を作っておきなさい」
助手 「ところで、博士。この『聖少女艦隊バージンフリート』ってどんな作品なのですか?」
博士 「なんじゃ、これほど有名な作品も知らんで、ワシの助手を務めておったのか?
しょうがない奴じゃのぅ…。では、この作品の背景設定から語ってやろう。
え〜っ、コホン。

『 時は世界大戦の最中。連合国軍の圧倒的な物量の前に日本国は敗戦を重ね、
横浜港が包囲されるに至った。軍部は最後の切り札として、処女だけで
構成された艦隊”バージンフリート”
を投入。
驚くべき事に、処女のみが持つという”バージンエネルギー”
発揮して連合国軍を蹴散らしてしまった。
危機を免れた日本国は、連合国と休戦条約を結ぶ一方で、今後の有事に備えて
バージンフリート予備軍を養成するべく ”海軍中野女子高” を設立した。
ところが…あまりにも平和が長引きすぎたために、学校は本来の目的を見失い始め、
いつのまにか 花嫁修業の名門校に変貌 してしまったのである 』

ま、ざっと紹介するとこんなところかの」
助手 「博士。このシナリオを考えた人って、何か打ちながら仕事してたのですか?」
博士 「実は、まだ続きがあるのぢゃ。それを聞いてから判断しても遅くはないぞ。

『 大戦から15年後、休戦条約の再締結のために会議が開かれることになった。
しかし、その裏で再び世界を混沌に巻き込もうと暗躍する男達がいた。
その名は、フリーの天才戦略家”戦略王”!!
そしてその配下、白兵戦の達人である”白兵王” と、
兵器開発を担当する”開発王” である。
彼らは究極の破壊兵器 ハネムーンキラーズ
作り上げ、休戦会議の行われるリオン公国の領内へと忍び込んでいたのであった。
この情報を受け、急遽、女子高の生徒による二代目バージンフリートが結成された。
果たして、彼女達は世界の平和を守る事が出来るのか? 』

以上がプロローグで語られる背景設定ぢゃ」
助手 「博士、前言撤回します。このシナリオライターは小学生だったのですね」
博士 「たわけ!仮にも天下のコナミが制作しておるのぢゃぞ。
フリーの戦略家などという、普通のライターだったら考えつかないような職業にしても、
このヒネリが無さすぎる名前にしても、深〜い裏事情があったはずぢゃ」
助手 「で、その裏事情って何だったのですか?」
博士 「…やっぱり、キ(自主規制)の集団だったのかな?」
助手 「だよね、だよね、そーだよね」
博士 「そういう、解説が必要になるようなボケは止めなさい…」
助手 「ところで『聖少女艦隊バージンフリート』は、どういうタイプの作品なのですか?」
博士 「百聞は一見にしかず。まずは、やってみたまえ。」
(博士は『聖少女艦隊バージンフリート』を取り出し、助手に手渡す)
助手 「あの…ちょっと質問していいですか、博士。
このパッケージ裏に書いてある ”結婚しません勝つまでは”
というキャッチコピーに対して、T参院議員からクレームが出なかったのですか?」
博士 「奴はこんな作品は見ゃせんよ…。それよりも、プレイしてみなさい。」
助手 「博士。『業界初!アクティブウインズシステム』って、何ですか?」
博士 「やればわかる。さっさとやれっちゅうの!」



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