西暦1999年3月、電撃G゜Sマガジンは読者参加ゲーム「シスタープリンセス」を掲載。妹の質問に答えてお泊りに行くという、このあまりにも露骨な企画は一部オタクの心をがっちり掴み、多くのファンを生み出した。だが凄惨なこの読者企画も新たな暴挙への序曲でしかなかった。 
 

「これは愚劣な非ギャルゲーマーへの裁きの鉄槌である。神の放った妹に必ずや彼らは屈するであろう」
 
 

メディアワークスは空前絶後の作戦に出た。12人の妹と過ごし、彼女らを攻略できる恋愛ゲームを販売するというのだ。目標は国内最大のシェアを誇るプレイステーション。一万円もする限定版と共に売り出されたこのゲームは、世のゲーマー達に強大な被害を与えた。もはやアンチギャルゲーマーに抗う術は無いかと思われた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

第三次クソゲー龍王戦EX、今回はお天道さまの下をまともに歩けない人々の間で有名なシスタープリンセスです。
 
 
 
 
 
 
 
 

このゲームは特定の妹と親交を深め、イベントをこなし、場合によっては結ばれるというのが目的の、エゴの塊がどす黒い形で現れたようなゲームです。妹が12人いるという、聞いただけで頭が柘榴状に飛び散りそうな設定。「戦争は数だよ、兄貴」というドズル中将の言葉もありますから、ここはスーパーで卵を一個買ったら十一個もおまけに貰った程度に考えておく方がいいです。
 

このゲームの売りはどの妹も違う呼び方で兄を呼ぶというものがあります。うちわけはオニイチャン、オニイチャマ、アニィ、オニイサマ、オニイタマ、アニウエサマ、ニイサマ、アニキ、アニクン、アニギミサマ、アニチャマ、そしてニイヤです。
 

さあ、声に出して三唱して下さい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

声が小さい、ドイツ軍人は逃げたりはしない。
 

ありとあらゆる呼び方があるのですが、兄者を期待していた私はちょっと残念です。オープニングでまったりとした歌が流れる中、全員が兄の呼称で呼んでくれますが、あまりの痛さに思わず悶絶死しそうになりました。21歳にもなって妹と恋愛するゲームをやる自分・・・また一歩現実の女性から遠のいてる。
 

このゲーム、人気が高いのか中古で売ってなくて私は6800円、自腹をカットして買いました。ああこんなにマネーがあったら、エロゲーの一本や二本も買えたのに。(血涙) それも何が悲しくてクソゲーを狙って買わねばならんのだ・・・。
 

しかし買ったからには金額分「おにいたま」と呼んで貰います。名前は実名で入力。ハンドルネームや偽名を使う者は敵前逃亡と見なして射殺しろ。
 
 
 

ストーリー
 海より深く深淵な謎の事情により9人の妹と別々に住んでいた主人公だが、ある日妹達から集会への呼び出しを食らい出頭する。その前に新手のスタンド使いの如く現れた三人の新たな妹。主人公の運命やいかに? 次回、詰むや詰まざるや?
 
 
 
 
 

ゲーム内容
 このゲームは一ヶ月間、妹達と過ごすことが目的です。兄を巡って妹達の間で陰謀や暗殺が渦巻くことも無く、日々出会う妹に鼻の下を伸ばせばいいのです。ゲーム開始時にはマイシスターなる妹を強制的に選ばされます。これはどの妹にターゲットを絞るかということなのですが、別に他の妹と仲良く交際しても構いません。但し、マイシスターとして選んだ時だけのオンリーイベントもあるので、実質的にはオンリープレイ(おとす女のみ狙う進め方)を強要されます。
 

妹達とは登下校の際と、放課後の自由時間などに自分の好きな妹と会うことができます。これ以外にもストーカーの如く妹達は現れるので、頻繁に出会うことになります。一日の終わりには妹からのメールをチェックして、アポを作らされたりしつつ終了です。この穴を掘っては埋めるような平凡な作業を、一ヶ月繰り返します。
 

このゲーム、好感度とは別に血縁度なるパラメーターがあります。普通に無難な選択肢を選んでいると、妹と血縁関係が無いことがわかって結ばれてめでたしめでたし(?)なのですが、嫌われる選択肢を選ぶと血縁度のパラメーターが上がって実妹としてエンディングを迎えることになります。何故?
 

ちなみに血縁がありながら結ばれるというエンディングは無いようなので、実妹かつ結ばれたいという社会の隙間に生きる方々のニーズには残念ながら応えてません。
 

更にどの妹もお泊りというイベントがありますが、その中で主人公は妹と添い寝するかしないかを迫られます。普通の人間なら脳神経が思考する前に即座に一緒に寝るを選ぶのでしょううが、選ばない場合風呂を覗くというイベントが待っています。更に一緒に寝るを選ぶと非血縁エンド、風呂を覗くと血縁エンドに即座に決定するため、うんこ味のカレーを食うかカレー味のうんこを食うか並みに究極の選択を迫られます。
 
 

キャラクター紹介
 妹と書いて強者と読む方達の紹介。何でこんなに妹が居るんでしょう・・・。(私的考察による戦闘力順)
 

鈴凛
 ギャルゲーに欠かせないマッドサイエンティスト。自分そっくりのメカ鈴凛を作ったりしてキャラの中では科学力が世界一ィィィィィ。。アニキに研究の費用のために援助をせびるというキャラクターなのですが、お金をあげながら付き合っていると援助交際をしている気分になります。非血縁ならなおさらです。
 

この娘をプレイした感想は・・・か、可愛くねえ。全キャラ中、一番色気や可愛らしさとは無縁です。とにかく主人公から容赦無く金をせびり取ることと欠伸を連発することぐらいしか覚えていないです。こんなキャラクターで強敵揃いの姉妹達に立ち向かおうとするのは、タオパイパイがサイヤ人に向かって行くぐらい無謀です。せめて最後のイベントがちょっと心にくるものがあったのが、せめてもの救いか・・・。
 
 
 

鞠絵
シスプリの妹の中に眼鏡キャラなどおらぬ。
 
 
 

可憐
 存在自体が忘れ去られた妹。おしとやかなでかわいい妹という一番オーソドックスなキャラで、ガンダムで言えばジム、北斗の拳の雑魚キャラで言えばモヒカン、それくらいオーソドックス。決して人気がTOPになれないという星に生まれてきたと言えます。
 

しかし全キャラ中、唯一お兄ちゃんと呼ぶことを許され、「お兄ちゃん、大好き」を連呼するのはジャンプ強キックからの連続技くらい侮りがたいものがあります。声も可愛く、ピンチになるとすぐ泣くなど注意しないと落とされるかもしれません。 
 

寝間着がピンクのネグリジェなのは特定の人にとっては泣いて喜ぶほど嬉しいでしょう。 
 
 
 

衛
 可憐がジムだとすると、衛はザク。可憐と対局に位置するように作られた恋愛ゲームには必須なボーイッシュというキャラクターです。彼女はボーイッシュという外見とは裏腹に繊細な女の子という印象が強く、外見がかぶっていてもがさつな鈴凛とは大きな差があります。
 

 ゲーム内では毎朝ブルマーでやってくるという、界王拳三倍で性的魅力をぶつけてきます。特にその姿で不自然なお尻を突き出すポーズを取るのは、何か宇宙の真理より大事なメッセージが隠されているように思えてなりません。鈴凛も同じポーズをとりますが、衛がブルマー1枚で圧倒的優位に立っています。
 

 他にもショックを受けると泣きながら走り去る、主人公のブカブカのパジャマを着るなどどいうイベントもあり戦術の何たるかを心得ています。ですが、これといった特徴が無くて半端になってしまった印象もあります。
 
 
 

花穂
  人間起き上がりこぼし。彼女のメインの武器は、とにかく転ぶということです。会うたびに転びまくり多い日には三回以上転ぶのは、わざとやっているようにしか見えません。しかし、これは次の攻撃のためのあくまで布石です。転んだあとに決め台詞である「お兄ちゃま、花穂のこと見捨てないでね」という強力な連続技に繋がります。上目遣いから放たれるこの一言はオタクに止めを刺す必殺技と呼ぶに相応しいでしょう。
 

設定だけ見るとちょっとおっちょこちょいでチアリーダー、CCさくら量産型はにゃーん非装備型という雰囲気があったりします。イベントなどに特にこれといった特色は無いんですが、毎日顔を突き合わせる上にメールの量が尋常で無い(他キャラの三倍以上)ため、どうしても見捨てられなくなります。そうそう、彼女はしょっちゅう食べ過ぎて太っちゃったみたいと言っているので、将来は小錦なみの肥満になっているかもしれません。 
 

余談ですがうちの妹に「おまえ花穂ちゃんに似てるな」と言ったら、切れた時のべジータのように暴れました。 
 
 
 

白雪
 炎のクッキングファイター。主人公に手料理をいつも作ってくれるのですが、フルーツ寿司やキムチシャーベットなどの独創的な料理ばかり作ります。ワニを一向に入荷しない魚屋に喧嘩を売るなど、自分の料理に妄執とも言えるこだわりを持ってます。言うなればシスター味っ子。 
 

 魔法の妖精ペルシャ以来、たぶん三番目の「ですのー」という語尾を使うキャラでもあります。高音で発せられる「にいさまー」「いやーん」「〜ですの」という台詞はギャオスの超音波メスに似たような威力があり、プレイ中その声にやられて拙者は胃がいたくなしました。おとなしそうな外見とは裏腹に、猛烈に押しが強く四葉とタメをはるほどです。
 

 オプション装備でよくエプロンをつけており、猫ミミと見まがう巨大な黒いリボンをつけているなど万全の武装をしておりますが、デコキャラというハンディキャップが邪魔をしたのか、いま一歩人気が出ていないという印象があります。
 
 
 

亞里亞
 一言で言うなら泣き女、別名フランスからやってきたバンシー。海外からやってきた三人の刺客・・・もとい妹の一人。送ってくるメールの文面でも泣くという器用なことをやっています。大豪邸に住んでおり、この年で糖尿病になるのではないかと思うほど菓子が好きです。ドレスが標準装備なので、この子を好きな方は非常にマニアックだと言えます。
 

 このキャラをクリアするにはとにかく「忍耐」が必要です。イベント数が少なく楽勝かと思えたのですが、彼女の喋り方が遅すぎてクリアに通常の三倍の時間がかかりました。他にも主人公に四つん這いで馬になれとか、拷問に近いダンスを踊りましょうとか、パーティーの準備があるから手伝えなどと外見や言葉とは裏腹にかなり高飛車です。でもにっこりと笑顔を返されると許してしまうのは、私がこのゲームに毒されている証拠でしょうか?
 
 
 

四葉
 イギリスからやって来た女モリヤーティー教授。会話のところどころに英単語を挿入し、ときメモの片桐彩子の改良型と思われました。だが実はザク�兇肇競��靴阿蕕ぅ�ャラの性能では差がありました。
 

 チェキ☆という謎の単語攻撃を持っており、その圧倒的使用頻度と強烈なチェキチェキラッシュは常人にはまず耐えられません。というか、彼女の音声が家族に聞かれたら寸分の疑いも無く家族会議ものでしょう。その赤い彗星とためを張る圧倒的な存在感は、シスプり=チェキと言わせしめました。「兄チャマ☆チェキ。四葉参上よ」という言葉は四十年たっても忘れません。
 

 ゲーム内では標準攻撃であるチェキという言葉を驚いたときや考えている時にも擬音に使うなど、残念ながらIQが低そうな印象を受けます。妹の中で一番ストーカー率が高く、ありとあらゆる場所に跳梁跋扈して圧倒的キャラクターで押すのにも普通なら辟易するでしょう。しかしバレバレなのに変装して怪盗クローバーと名乗り、自分を助け出せなどという非常にポイントの高いイベントもあり、もっと萌えるイベントがあったなら一番人気が狙えたと思います。多彩な立ちポーズやまぶしい笑顔に可愛いはにかみかた、兄チャマという呼称など高性能な装備を持ってるのですけどねえ・・・。
 
 
 

春歌
 ドイツからやって来た人斬り抜刀斎、言うなればゲルマン侍。シスプリにおいて唯一戦闘訓練を受けた妹で、道を尋ねただけの通行人を殴り倒したり、道行く人を襲ったりと現代に蘇った辻斬りみたいな娘です。大和撫子を目指しているようですが、どう見ても宮元武蔵を目指しているようにしか見えません。 
 

とにかく和風というのを強調したキャラですが、薙刀でやりあったり、植物園でお茶を立てたりというイベントはどうかと思います。いや、それはそれでキャラが立っていていいのですけれども。登場時には必ず桜吹雪が舞うというのも謎です。 
 

意外なことにこの娘「はい、あーんして下さい」攻撃を持っていて色物キャラなのに、侮れないところがあります。外見が某さくら大戦のキャラにうり二つのクセに。他にも降ろし髪で寝間着姿とか、つるぺたや貧乳キャラがひしめくシスプリの中で一番のダイナマイトボディ(目測)だったりとか妙な色気があります。そういうポイントの高いところもあるのですが、危うく老婆を殴り殺そうとしたという印象が強くて残念ながら帳消しです。 
 
 
 

千影
 シスプりにおける魔太郎。黒魔術が趣味でミステリアスな雰囲気を持ち、一番謎な兄の呼称である兄クン(アニクン)という呼び方を使う。一時期、強大な魔力のためか読者人気投票でクイーンを勝ち取り、ダークシュナイダーのように世を制圧するかと思われたが、咲耶にその座を奪われた。ちなみに別れ際の挨拶は「また来世」、寝る時は棺桶で眠るなど普通ならお友達にあまりなりたくない子でもあります。
 

 ゲームではきゃぴきゃぴな声の妹が多い中、低音で渋みのある声で話します。その美しい低音でアニクンと呼ばれると背筋を撫でられたようにゾクゾクしてしまうのは拙者だけでしょうか? メールで返事を返すと即座に主人公を拉致する、主人公を魔界に連れ去るなど全キャラ中一番強引です。更にことあるごとに主人公に人体実験をしようとし、常習性があるチョコを食べさせられたり毒蛇のいる壷に手を突っ込まされたり。そういうマゾヒストチックなのが堪らない人に受けが良かったのかもしれません。
 
 
 

咲耶
 妄想に生きる女。男塾よりたぶん変人が集まっているシスプリ内においても、その脅迫観念は他と一線を画します。自分のお兄様と結ばれるということを微塵の疑いも無く信じており、血縁か非血縁かわからない状態においても男が一番恐怖する言葉である「結婚」を連発します。その強烈な恋愛アピールにはただただ圧倒されるばかりで、浮気したら即座に包丁で刺しそうなタイプでもあります。
 

 だがちょっと小悪魔っぽい外見や仕草に反して主人公にラブラブ、年下で可愛いだけがうりなのが多い妹たちの中で、唯一女と妹の顔を使い分けるという計算しつくされた2面性により12人中最強の戦闘力を誇ります。その証拠に第二期読者投稿においてクイーンを勝ち取り、シスプり界筆頭となりました。兄の呼称はお兄様で、これまたおいしい位置をキープしています。彼女の最大の必殺技、「お兄さま、私どうやら履き忘れてきちゃったみたいなの」の破壊力は雛子をも凌駕するやもしれません。
 

 ゲーム内では奇抜や地味な服装が多い妹と違い、流行に乗った着こなしをしておりセンスが光ります。特にカウボーイハットというのは猛烈に味わい深いものがあります。
 
 
 

雛子
 グラップラー刃牙でいうオーガと同じ位置に立つ妹。シスプり内最年少にして最強の破壊力を誇り、兄の呼称であるおにいたまはGP02の核攻撃を連想させます。それだけではなく、舌ったらずで甘えた声には脳神経が破壊・・・される・・・かと思・・いまし・・・・・・かゆ・・・うま。
 

 ゲーム内では学芸会や母を寂しがって泣くなどというイベントの波状攻撃に、
 

「炎多留でもザ・ガッツでも何でもやるから、この拷問は勘弁して下さい」
 

と思わず叫んでしましました。拙者に幼稚園児に何をしろと言うのですか? 笑い声がクシシシシってションベンちびりそうな程怖いですよ。
 
 
 
 
 
 
 

総括
 絵が綺麗でイベントもまあまあ、キャラが立っていて何より声優がいいこのゲーム、出来はいいと思います。でも悲しいけどこれってギャルゲーなのよね。というわけでクソゲー決定です。3Dの女より2Dの妹が好きな人には天国のようなゲームなので、そういう方は親の判子でサラ金してまで手に入れて下され。もちろん限定版で。
 
 
 

最後に
 ふう、やっとこさ全員クリア。一人存在を完全に無視したのと、全員非血縁エンディングだったのは内緒だぞ。お兄さんとの約束だ。
 
 
 

レビューも書き終わったことですし、これで心おきなく拙者は四葉と白雪のいる世界に旅立ちます。
 

「俺は二次元を超越してやる」 
 

それでは全国の兄チャマ、シーユーアゲイン☆
 

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