●骨盤

骨盤は、腸骨・坐骨・恥骨(※合わせて寛骨と呼びます)、仙骨、尾骨、腰椎5番で構成されており、男性と女性では、骨盤の形状から違います。
西洋医学では、骨盤は “動かない物” として認識されていますが、整体では女性が“妊娠・出産”という過程がある事から、骨盤は開閉して“動く物”と捉えています。


男性の骨盤は動く事を前提にしている “ 行動用 ” で、骨盤自体は動きにくい構造になってます。

女性の骨盤は、妊娠・出産する事を前提をしている構造であり、胎児を育てる為の “ 保育用 ” で、骨盤内の空間が男性よりも幅広く開口しています。
また、女性が生理の期間中、骨盤内では左右の“開閉運動”が行なわれているので、左右に動き易い構造になっています。

「骨盤」と言えど、“男性は動きにくい”、“女性は動き易い”という違いがあります。

●骨盤矯正

“開く”or”閉じる”という単純な話ではなく、骨盤の歪みなど、それを的確に読み取る必要があります。
「骨盤矯正」を掲げている整体院は数多くありますが、ほとんどが “締める”という事に重点を於いている傾向にあると感じます。
整体では、骨盤を締めるだけでなく、“緩める”事も、時と場合によっては必要だと観ています。

骨盤は“骨の基盤“であり、身体の要でもあり、人間が行動する起点となる部位になります。
また、生理・妊娠・出産がある女性にとって「骨盤」は非常に重要なファクターになります。
女性の骨盤内には、子宮・卵巣といった生殖器系の臓器が格納されており、生理の期間中は、ホルモンの影響で骨盤の開閉運動が行なわれるのですが、これは「妊娠に備える為の準備」と言えます。

しかし、近年は、女性も男性と同じように仕事をする方が増えた事で、精神的ストレス、慢性的な運動不足により、生理期間中の骨盤の開閉運動がスムーズに行なわれなくなると、生理痛や生理不順、不妊症といったトラブルを招き易くなります。

女性が出産すると、骨盤は一度破壊されると同時に、骨の基盤としての機能を失います。
産後は、ホルモンの働きよって骨盤が元の状態に戻ろうとする力が働くのですが、産後直後に骨盤に負荷(体重)をかけるような生活を送ると、その働きが止まってしまい、骨盤は元に戻らなくなります。

産後の骨盤の歪みは放置していても治る事はありませんし、ましてや、骨盤ベルトなどの矯正器具を使用したとしても、骨盤が元の状態に戻る事はありません。

整体では、産後の「床上げ」を重視しているのですが、近年の産婦人科の出産形式では、「床上げ」を行なう事は非常に困難な状況であります。(※床上げの解説は “整体から観る「妊娠・出産・育児」” ページを参照して下さい。)

「床上げ」が正しく行なわれておれば、“ 骨盤矯正は本来は不要 ” ですが、先に述べた通り、近年の出産形式のような“出産した直後、歩く”ような行動をとる事が、普通になっているので、骨盤矯正の必要性も高くなっていると感じます。

ただし、骨盤矯正をダイエットとした目的で掲げている所も多数ありますが、骨盤とは、人間の行動の起点になる部位で、単なる“動く”という事だけで無く、身体面や精神面にも影響を与える事もあります。
骨盤矯正を行なって、結果的に痩せる事が有るのですが、ダイエット目的での骨盤矯正は危険だと感じますし、当院でも行なう事はありません。

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